忙しい人ほど「胃の調子が悪い」だけで病院に行く人は少なく、多くの場合、市販の胃薬で対処してしまいがちです。
しかし、胃痛が初期症状の病気はけっこうたくさんあります。胃癌・膵臓癌・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胆石症等々、これらの病気は、早期発見が完治の大原則なのです。
そこでこの記事では、早期に医師に相談した方が良い危険な胃痛の特徴をご紹介しましょう。
こんな胃痛は要注意かも[その1]|みぞおち周辺の激しい痛み
食べた後や空腹時に、胃の不快感を通り越した激しい痛みがみぞおち辺りに生じる時は注意が必要です。胃潰瘍や十二指腸潰瘍の疑いがあります。
激しい痛みといっても人の痛みの表現はそれぞれですよね。
でも、胃潰瘍や十二指腸潰瘍と診断された患者さんの問診時の痛みの表現には、次のような共通的な言葉が聞かれます。
・ジリジリ焼け付くように傷む
・キリキリ傷む
・うずくような痛み
胃痛でよく聞く表現ですが、ムカムカや違和感程度ではなく、我慢するにはけっこう苦しい激しい痛みです。
ある患者さんから、このような痛みの時、医師に処方された胃潰瘍の痛み止めを飲んで痛みが治まった後に、痛みの後遺症というか、恐怖から「今にも胃が痛くなりそうな違和感」を感じると聞いたこともあります。
これらの痛みの他に、胸焼けやムカムカ、嘔吐物が上がってくる寸前のような酸っぱいゲップ、嘔吐、食欲減退等の症状が何度も現れたときは、市販の胃薬で対処して様子を見るのではなく、いち早く医師に相談しましょう。
こんな胃痛は要注意かも[その2]|胃酸過多や十二指腸潰瘍の特徴的な痛み
毎日のように食間の空腹時に傷むのは、十二指腸潰瘍が疑われます。胃酸過多の人も、朝起きた時や空腹時に、毎日のようにみぞおち辺りがキリキリ痛むことがあります。
実際、胃潰瘍や十二指腸潰瘍とは痛みのレベルが違うのですが、経験が無いと比較しようがないので、どちらの患者さんも、その痛みの表現は「キリキリ痛む」です。
胃酸過多の場合は、食事をすれば痛みは治まります。症状の酷い人は、浅いが痛くて目覚めるような人でも、胃酸を押さえるお薬を寝る前に服用するだけで快適に目覚められます。
朝のストレスのない快適な目覚めができるだけで幸せなものです。
体質的に、毎夜胃酸を押さえるお薬の服用が欠かせない人もいますが、お薬を飲んでいる限り胃酸の調節は可能です。それこそ、胃潰瘍でもなく、十二指腸潰瘍でもなく、ただの胃酸過多だったら安心というものです。
しかし、安心はできません。
胃酸は非常に強い酸ですので、胃酸過多を放置しておくと、食道や十二指腸の胃と繋がった部分を胃酸によってただれさせてしまうこともあります。
非常に苦しい思いをしますので、胃酸は食道や十二指腸も傷つける可能性が高いので、たかが胃酸と軽く見ずに医師に相談して胃酸を押さえる治療が必要です。
こんな胃痛は要注意かも[その3]|胃潰瘍や胃癌
先に挙げた胃の激しい痛みが、毎日のように食後30分から1時間程度生じる場合は、まず胃潰瘍を疑いましょう。
しかし、ストレスから来る胃潰瘍を習慣化させてしまうと、胃癌に発展してしまうこともあります。胃痛に加えて、下血や吐血を伴う場合、突然貧血症状等が起った場合は、胃カメラによる精密検査が必要です。
ポリープがあった場合は細胞診をして、胃潰瘍か胃癌かを診断しなければなりません。
胃癌は、初期の場合は、ほぼ手術(内視鏡手術含む)で完治します。とくに、胃癌の初期症状は、食べすぎ飲みすぎの胃痛と変わらないこともありますので、胃痛には敏感になることをお勧めします。。
また、胃痛に加えて、食後のゲップや胸焼け、嘔吐感、腹部膨満感、食欲減退や好きなものが食べられなくなる等、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の症状にそっくりな場合もあります。
慢性的な胃の痛みを、ストレスだと軽く見過ごす人も多いかもしれませんが、胃痛が続く場合は、何かあると思って医師に相談しましょう。
また、ストレス環境にいる人も、いつもよりも症状が酷くなったと感じたら、即医師に相談しましょう。
忙しい人のために!胃癌検査キットもあります
「胃癌検査キット」について
胃癌検査キットは、胃癌の原因となるピロリ菌の検査と萎縮性胃炎の有無を自宅で簡単に検査できる検査キットです。自宅でできる検査でも、蚊に検査ではなく、検査結果の精密度は病院で行うのと同じように正確な診断結果がでます。
この検査キットの結果は、庵を確定する物ではなく、胃癌予備軍や胃癌になりやすい胃の状態である胃癌一歩手前の状況であるかどうかの検査です。
この検査キットの購入者は、看護師によりメディカル相談が電話で受けることもできますので、検査結果で不安な点は、会社の休み時間でも電話で相談(メディカルコンシェルジュサービス)ができます。
日本人の死亡率が最も高い胃癌も初期状態での完治率は90%以上といわれています。この検査キットは、そんな胃癌予備群の早期発見を可能にする検査キットなのです。
こんな胃痛は要注意かも[その4]|胆嚢の病気でも胃痛症状が現れる
食後2時間程度でみぞおち辺りに強い差し込みや、胃から右肩辺りに広く痛みを感じたり、背中や腰の辺りにまで痛みが広がったりすることもあります。
胆嚢の病気による胃痛の場合は、胆石の位置や大きさによって、このように胃痛だけでなく、痛みは広範囲に及ぶのです。
激しい痛みではなく、胃が重い感じがして、胃薬を飲むことで緩和してしまうこともあります。
しかし、胆石の場合は、一旦収まっても胆石がある限り痛みは続きますので、胃薬を飲んで一旦痛みが緩和しても、痛みを繰り返すようなときは、医師に相談しましょう。
胆石の放置は、胆石を大きくしてしまうだけです。胆石が大きくなると、ものすごい激痛を伴うこともあります。
こんな胃痛は要注意かも[その5]|膵臓癌
胃と膵臓は位置的にも重なっています。
だから、胃痛だと思っていたのに、膵臓が悪くなっていることもあります。膵臓は胃の後ろにあるので、胃痛と同時に腰痛や背中が痛むような感じがすることもあります。他にも、吐き気や腹部膨満感も伴うこともあります。
そして、膵臓から来る胃痛のようなものは、食後数時間経って感じることが多く、飲酒や脂っこい食事の後に感じることも多いので、暴飲暴食が原因の胃痛と勘違いされやすいことも多いので気をつけましょう。
膵臓は沈黙の臓器ともいわれています。
激しい腰痛が現れたときには手遅れの場合もありますので、軽い胃痛の段階で医師に相談するのが、早期発見の唯一の方法です。エコーや胃カメラまでやって、原因不明の単なる胃炎だったら、取り敢えず安心というものです。「胃炎なんかで大げさな」という患者さんの声も聞きますが、あなたのその胃痛、数ヶ月後には腰痛を伴う取り返しのつかない状態になってしまうかもしれないのです。
腰痛を伴う胃痛に発展して余命宣告されるより、「大げさ」くらいがちょうど良いのです。
まとめ
いかがでしたか?胃痛は、恐ろしい病気が隠れているサインの場合も多いということをおわかり頂けましたでしょうか?
だから、胃の違和感が続く場合は早めに医師に相談しましょう。
それに、胃の痛みは、身体に与える苦痛(ストレス)も大きいので、早く楽になるためにも自己診断よりも医師に助けを求めるのが一番です。
乱れた食生活やアルコールや喫煙も、胃の機能低下を引き起こします。急性胃炎や胃潰瘍でも、慢性化させてしまうと、癌化する可能性も高まります。
そのたね、30代を超えると、規則正しい食生活に、過度な喫煙、過度な飲酒を避け、胃に優しい生活を心がけましょう。
とくに、胃薬を飲んでも胃痛を繰り返す場合は、早急に医師に相談することをお勧めします。