私にとっては大きな出来事なので、少しそのことに今日は触れようと思います。
いまや薬局経営者の三代目になり、福薬も創業100年。地域では一番の老舗です。
両親の兄弟には、医者や薬剤師がそれなりの数がいまして、わたしのいとこも県内で薬局を経営しています。
かれこれ23年前の夏、福岡から戻った私は、ドラッグストアを始めました。その冬、いとこも同じように大型ドラッグストアを出店しました。
私はオープンセールの後、閑古鳥が泣くような店で、時間帯によっては、広い売り場に一人でいるような状態。
取引先が来ると、ポーカーをしたりブラックジャックをしたり。。。ヒマすぎる私はポーカーばかりが強くなっていきました。
対象的にいとこのドラッグストアは大盛況、、、、連日、お客さんが詰めかけ、商品補充が間に合わないほど、売れに売れてました。
県下でも話題のお店になっていました。卸の部長を引き抜き雇用したり、とにかく業界の話題には事欠きませんでした。
さらに、1号店の成功を踏み台に、2号店、3号店と規模を拡大していきました。
今考えれば、ねたみもあったかもしれません。うらやましいを通り越してましたね。年齢も2歳上でどちらも老舗薬局。
いとこの薬局は、彼で4代目ということもあり、、、創業130~140年という歴史あるお店でした。
当然ですが、チェーン店が売れてる個人店を黙認するわけがありません。
競合店が次から次へと近隣に出店し結果的にいまから10年ほど前には、ドラッグストア3店舗はすべて閉店しました。
その後、商店街にある。。いわゆる「本店」と呼ばれる昔ながらの店舗で、がんばっていたのですが。。。。なんと、今年の3月で
最後の砦でもある「本店」つまり・・・薬局自体を辞めてしまうという。連絡をもらいました。
話は飛びますが。。。実はこの「辞める」という決断も勇気がいるんですよ。
普通は、儲かってなくても、今までやってきた商売を何か否定するような気がして、なかなか、辞めれませんよ。
老舗であればあるほど、いろんなしがらみがありますし、ズルズル経営を続けてしまうものです。。。(´・ω・`)
いまは、彼の判断を評価しています。最初聞いたときには、「なんじゃそりゃ?どういうこと???ウソやろう?」と答えた私も
時間が経つとともに、「決断できる男らしさ」を少しは讃えようと思っています。
「資格だけじゃ、食っていけない!」なんて話をたまに聞きますよね。士業と呼ばれる社労士さんや行政書士さんなどもよく話題にあがります。
薬剤師も同じなんですよね。いまどき、一部の資格を除いて、資格だけでは食べていけません。
いまや自分で経営するより、スーパーの中の薬局でアルバイトした方が儲かる!・・・・そんな事例などは、山ほどあります。
けどね・・・・・
やっぱり、とても身近な存在だったので、ショックは大きいですね。
私は実兄を32歳で亡くしてるので、時には、兄のように心配してくれアドバイスをくれたこともありました。
そのアドバイスがまた・・ろくでもない内容でしたが・・・(´・ω・`)
今後、10年先、20年先を見ると、個人の小売業って激減するのだと思います。けど、画一的なチェーン店ばかりで、本当にいいんですかね?
この事件?から、あらためて・・・「個人店は、なんのために存在すべきなのか?」を今一度、考えさせられています。
一つの小さなお店がなくなったぐらいでは、日常生活は、なにも変わりません。
それほどちっぽけな出来事なんですが過去、確かに存在していたという長い歴史は、ほんのすこしの人でも覚えていて欲しいと思います。・・・・・(´・ω・`)
じゃないと。。。過去、頑張ってきた人たちに申し訳がたちません。
利便性を手に入れると同時に、失っていくものも大きいように本当に感じてしまいます。
と、いう私もいつかは辞めるのですから、いさぎよく、腹切れるかな?残念ですが私には、まだそんな度胸がありません・・・(´・ω・`)
繰り返しますが「辞める」決断は、臆病者では、できないのです。絶対に・・・・・
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