疲れ目

目がショボショボする、ピクピクする、重い感じがする、かすむ、目が乾燥する、異物感がある・・・・・・etc.その他、目の疲労感を感じるさまざまな症状を「疲れ目」といいます。
この記事では、疲れ目の原因や症状、対処法について解説します。

1.疲れ目の原因

人は前を向いているだけだと、1分間に20回くらい瞬きをするといわれています。
それが、読書だと1分間に10回程度になり、パソコンやスマホやゲームだと1分間に5回、といったふうに集中するほど瞬きの回数が激減します。
瞬きの回数が減ってしまうと、目が乾燥するだけでなく、瞬きもしないほど集中して見続けると、目のレンズのピントを合わせている毛様体筋が緊張して目が疲れた状態になります。
このように瞬きの回数が減ってしまうほど、集中して目を酷使するライフスタイルを挙げてみましょう。

・パソコンを同じ姿勢で長時間使うデスクワーク
・一点を集中して見るような、手元で細かい作業を日常的に行う
・スマホを長時間見る
・度の合わない眼鏡やコンタクトレンズをしている
・老眼なのに老眼鏡をかけずに小さな文字を長時間読む事が多い
・ストレスが多くて自律神経が乱れて目の筋肉の緊張や涙等の分泌量が減る、あるいは血流が悪くなっている

ライフスタイルに、このような状況が当てはまる人は目を酷使しないように注意をしましょう。

2.疲れ目を予防するには?

疲れ目は、眼球レンズのピントを合わせる毛様体筋をはじめ、目の周辺の筋肉の疲労が原因で起る症状です。
だったら、目を疲れさせたいためには、こまめな休憩をとって目を休めてあげれば良いのです。
近いところばかり見ているということは、毛様体筋が収縮しっぱなしで緊張しっぱなし状態なので、血行も悪くなってしまいます。
肩や首のコリと同じ状況です。
筋肉は、定期的に伸縮してあげれば、筋肉疲労は解消されるのですから、パソコンやスマホの近くを見っぱなし場合は、時々遠くの景色を見て、毛様体筋を緩めてあげれば毛様体筋の疲労、すなわち疲れ目がとれます。
肩や首のコリをほぐすストレッチならぬ、毛様体筋のストレッチのようなものです。
その他、パソコンやスマホの外面から30cm以上はなして見たり、目の瞬きを意識的に行ったりするのも効果的です。
また、室内の湿度を調節して目の乾燥を防いだり、目元が暗くなって目元が見にくい状態にならないように、目が快適な環境を作ることも重要です。
また、毛様体筋の血行が良くし、疲労物質がたまらないようにすると、目の周りの筋肉疲労が起りにくくなります。
そのためには、ビタミンAやビタミンC、ビタミンEやビタミンB群をとりましょう。
具体的に食品例でお勧めすると、緑黄色野菜や果物、アーモンドや牛レバーや豚肉やマグロの刺身、ブルーベリーやビルベリー等です。

3.疲れ目の対処法

疲れ目の対処法は、疲れ目によく効く目薬をさすのが効果的です。
コンタクトレンズを使用している人は、涙と同じ成分の目薬がお勧めです。
目薬の成分でいうと、ビタミンB群が多く含まれていたり、毛様体筋のピント調節に効果的なネオスチグミンメチル硫酸塩、涙に含まれるタウリンが成分に含まれる市販の目薬がお勧めです。
最近では、人口涙液成分配合の目薬も市販されていますので、そういった目薬もお勧めです。
また、目薬をさした後に、目を温めて血行を良くして、目の筋肉の緊張をほぐしてあげましょう。
目が充血している時は、疲れ目によって目に炎症が起ってしまった証拠です。
その時は、目の炎症を抑えるために冷やした方が効果的です。
さらに、疲れ目によって、ドライアイが激しかったり、目の充血が続くようなら、早めに医師に相談しましょう。
治療が必要な他の病気が隠れている場合もありますし、炎症を抑える抗菌剤等や抗生物質の含まれた目薬を処方して貰えるので疲れ目の治りも早いです。

4.疲れ目を伴う目の疾患

疲れ目が日常化してしまうことで、一番多い疾患はドライアイです。
瞬き回数が減ってしまったり、エアコン等で乾燥した部屋にいると、疲れ目とともに、目が乾燥しやすくなってしまう目の病気です。
涙が出にくくなっているので、目薬をさしたり、目に温湿布をしたりして、目を休めてあげましょう。
しばらく目を閉じていたりするだけでも効果的です。
また、ドライアイになると、目がゴロゴロしたり、かゆみ、異物感(まつげが入ってしまったようなゴロゴロ感)を感じるようになりますので、目を手で触らないように気をつけましょう。
手で触ることで、細菌等よる炎症も起きやすくなってしまいます。
ちなみに、ドライアイになってしまう目の病気もあれば、ドライアイが原因で角膜に異常をきたす目の病気もあります。
また、目が疲れやすくなる、目の病気としては、白内障や緑内障もあります。
目薬をさしても目の休憩をしてもあまり改善されずに長引くようでしたら、早めに医師に相談しましょう。

まとめ

現在の社会生活においては、日常生活で、目を酷使する機会が増えてきています。
でも、たまには目のことも考えて、遠くを見たり近くを見たり、目のストレッチをしてあげましょう。
人差し指の指先を凝視して、人差し指を時計回りに、時計と反対回りにゆっくり動かして顔を動かさずに目で追っていきましょう。これを1セットとして3セットずつ1日数回行いましょう。
片目をつぶって、もう片方の目で、人差し指の爪を凝視して、ふと刺し指を目の近くから遠くへとゆっくりと動かし、1日数回5セットずつ行いましょう。
このように、目のピント調節機能を鍛えるのも、血行も良くなって、根本的に目を疲れにくくしてくれます。