脂質異常症

脳卒中や心筋梗塞など命に関わる大きな病気を引き起こす原因とも言われている脂質異常症。脂質異常症はなぜ起きてしまうのでしょうか。脂質異常症と大きな関係を持つコレステロールについてのお話や脂質異常症を改善するための食事方法などをご紹介します。

1.脂質異常症とは?

脂質異常症は以前までは高脂血症とも呼ばれていました。脂質にはいくつかの種類がありますが、その中でも悪玉と呼ばれるLDLコレステロールや中性脂肪の値が基準値よりも高くなっているものを脂質異常症といいます。また、善玉コレステロールであるHDLコレステロールは、値が基準値よりも低くなったものを脂質異常症と呼んでいます。

脂質異常症の患者は全国に200万人以上おり、そのうち約3分の1にあたる150万人近くの患者が女性です。年齢を重ねるごとに脂質異常症の患者は増えていき、60歳以上になると約4人に1人が脂質異常症を患っています。

脂質異常症になった際に自覚できる症状としては、足首やまぶたに脂肪のかたまりができるなどがあります。脂質異常症の方は脳卒中や心筋梗塞になるリスクが正常な人よりも3倍近く上がります。そのため正常値に近づけるための薬物治療や運動療法が行われます。

2.脂質異常症の診断基準

脂質には多くの種類があるため、それに合わせて脂質異常症かどうかを診断するにはいくつかの基準があります。

・LDLコレステロール 140mg/dL以上
・トリグリセリド(中性脂肪) 150mg/dL以上
・HDLコレステロール 40mg/dL未満

LDLコレステロールと中性脂肪は体にとって悪いものなのである一定の値を超えると脂質異常症と見なされます。逆にHDLコレステロールは善玉コレステロールとも言われているもので、体にある余分なコレステロールを肝臓に集めてくれる働きがあります。そのため40mg/dLを下回ると脂質異常症と見なされます。

3.脂質異常症になりやすい人

・運動習慣がない方
・食べすぎる方
・喫煙する方

このような方は脂質異常症になりやすいと言えます。当てはまる項目がある方は改善してみましょう。運動を取り入れることでLDLコレステロールとトリグリセリドを低下させ、HDLコレステロールを上昇させます。運動と言っても激しいものではなくウォーキングのような簡単な運動で構いません。

食べすぎも脂質異常症の原因です。現代の私たちは食の欧米化により脂っこいものを食べる機会が増えてきています。魚ではなく肉を良く食べる、油をたくさん使った炒め物や揚げ物を良く食べるような方は要注意です。

脂質異常症は運動習慣や食生活が大きく影響する生活習慣病ですが、喫煙も原因に大きく関わっています。喫煙をすると善玉コレステロールであるHDLコレステロールが低下し、悪玉であるLDLコレステロールを増加させてしまいます。また、タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させる働きがあります。脂質異常症を悪化させるだけでなく血圧も上昇させ、さらには血管が詰まりやすくなる状況まで作ってしまいます。

4.脂質異常症を改善する食事内容

脂質異常症を防止するためには食事内容がとても重要です。すでに脂質異常症になってしまった方も、もう一度食事内容を見直してみましょう。生活習慣病はその名の通り普段の生活習慣が病気の原因なので薬だけで完全に治療していくことはできないのです。

・肉ではなく魚や大豆を意識して食べる
・油を多く使った炒め物や揚げ物は食べすぎないようにする
・海藻類やキノコ、こんにゃくなど食物繊維の多い食事を心がける

 

脂質異常症を改善するにはこのような食事内容を心がけると良いでしょう。まったくお肉を食べないというのは無理なので、食べるときは脂身の少ない部分を意識すると良いですよ。食物繊維はお腹の中で膨らんで満腹感を得やすくし食べすぎを防ぎます。また、食物繊維が余分なコレステロールを吸収して外に出してくれる働きも。昔ながらの和食を意識した食事を心がけると良いですね。