ドライスキン

肌が乾燥してカサカサになったり、かゆくて夜眠れなくなったりしませんか?
このような肌の状態を通称ドライスキン、病名は皮脂欠乏症です。
ドライスキンは、年齢的なものだったり、肌環境の変化によって発生したりするといわれています。
そこで、この記事ではドライスキンについて詳しく解説します。

1.ドライスキンとは?

皮膚の表面は、タンパク質で作られた角質で守られていて、この角質は、皮膚のバリア機能として活躍しています。そして、角質の表面には、毛穴から出てきた皮脂によって皮脂膜がつくられます。
この皮脂膜が、角質の上から皮膚・角質の水分の蒸発を防ぎ、ホコリや細菌から皮膚を守っています。
このような状況になってしまう人は、毛穴も小さく、十分な皮脂が出にくくなってしまっているのです。
これが、年齢や皮膚環境等、その他何らかの原因で、皮脂の分泌量が減ってしまったら、角質や皮膚の水分蒸発を防いでいた皮脂膜が無くなってしまうので、角質や皮膚の内部の水分が蒸発してしまって、細胞と細胞の隙間が大きくなってしまいます。
この状況でお肌を顕微鏡で見ると、お肌のキメがつぶれて流れてしまっています。そして、角質が乾燥して徐々に剥がれ落ちてしまうのです。
例えばお顔の場合は、お肌が乾燥して白浮きして、化粧のりが悪くなります。このお肌の白浮きは、角質が剥がれかかった状況です。
脚や踵の場合、ドライスキンが進むと、お肌のキメが白い線になってしまったり、靴下を脱いだとき、靴下の裏に白い粉がたくさんついていたりします。この白い粉は、乾燥した角質が砕けて肌から剥がれ落ちた状態です。
このように角質が剥がれかかったり、剥がれ落ちることで表皮を覆っていた角質が薄くなって、表皮が外気の刺激に敏感になって、外気に漂う細菌も入り込みやすくなってしまいます。一般的に、ドライスキンが起きやすい部分は、脚・胸・背中・腰等です。
また、空気が乾燥しやすい秋から冬にかけて、ドライスキンに悩まされる人が増える傾向にあります。この状態を放置しておくと、お肌が外気からの刺激に反応して、かゆみが発生することがあります。
そしてかいてしまった結果、お肌の炎症を引き起こしまって、赤い湿疹ができてしまったりします。
この赤い湿疹を皮脂欠乏症湿疹といいます。

2.ドライスキンのケア

(1)保湿クリームを塗る

お肌が乾燥して、かゆくなる部分に、保湿クリームや乳液・美容オイルを塗るのがお勧めです。
また熱すぎるお風呂は、お肌に対する刺激も大きく、水分の蒸発も速いので、少しぬるめのお風呂がお勧めです。
温めのお湯に入っても、お風呂から上がったとき、皮脂膜がないと、お肌の水分は一気に乾燥してしまいますので、ボディークリームやボディオイルを塗るのがお勧めです。
お肌の乾燥を防ぐ入浴剤等を使用するともっと効果的です。

(2)ステロイドの外用薬を使用する場合

ドライスキンのかゆみや湿疹防止には、ステロイド剤が効果的です。
市販薬の塗り薬もありますが、かゆみや湿疹の状態によって、効果的なステロイドの含有量は5段階あります。
ステロイドは、たくさん塗りすぎると副作用を起ここともあるので、医師に適量なステロイド外用薬を処方してもらうのがお勧めです。
市販薬を使用する場合は、薬剤師の指導の下、購入しましょう。
そして、注意すべき副作用を薬剤師から聞いて、気になる症状が現れたら、すぐに使用を止めて医師に相談することをお勧めします。

まとめ

ドライスキンは、日頃からのスキンケアが一番効果的です。
保湿クリームを塗っておけば、お肌の水分防止にもなりますし、お肌の摩擦も起りにくくなります。
また、お風呂に入ったときに身体をこすりすぎないように、身体を洗うときも、ビニール製のものではなく、布製のお肌に刺激の少ないものにしましょう。
さらに、石鹸やボディーソープも低刺激のオーガニック製品がお勧めです。
また、免疫力の低下を防ぐために、規則正しい食生活と十分な睡眠をとって、身体に優しい生活を心がけましょう。