腰痛に肩こり、便秘も?お灸の効果って凄いんです

お灸は年配の方が使うものだ、なんて思って使ったことがない方が意外と多いかもしれません。でも知っていますか?お灸1つで便秘、冷え性、腰痛、肩こり…さまざまな症状に対応ができてしまうのです。今は若い世代の方も良くこのお灸を使われているんですよ。健康面だけでなく美容にもお灸が良いと広まってきたためですね。

ここではお灸が持つ気になる効果について詳しく見てみましょう。お灸を使うために欠かせないツボについての知識もご説明していきます。2000年以上もの歴史を持つお灸を使ってあなたも気になる症状を改善していきましょう。

1.お灸って本当に効くの?私がお灸を知ったキッカケ

お灸ってどことなく「古い」だとか「本当に効くの?」と少しばかり怪しんでいる方もいるでしょう。何を隠そう、実は私もそう思っていた1人でした。でも初めてお灸を使ったとき、「これは良いわ!」と1度でハマってしまったんです。そのワケをまずはお話していきますね。

1-1.足の痛みに悩みを抱えて鍼灸院へ

立ち仕事のためか「足底筋膜炎」という症状に長年悩まされていました。足の裏の筋肉が炎症を起こして痛みを生じてしまうものです。痛み止めを飲んでも湿布を貼っても思うように痛みが治まりません。靴に専用のインソールを入れるようにしてからは幾分か痛みがマシになりました。それでも痛みが気になっていたので足底筋膜炎の知識がある鍼灸院へ行ったのです。

1-2.お灸の熱さのとりこに

そこでは足底筋膜炎を改善するためにストレッチとお灸をしてもらいました。初めてしたお灸が思っていたよりも熱くて「え?こんなに熱くてヤケドしないの?」と思いまいしたがそんなことは全くありませんでした。(あまりにも熱いときは我慢せずにお灸を取ってくださいね!)

次の日、いつもと同じように仕事をしていたのですが、「あれ!足の裏の痛みが楽になっている!」明らかに痛みの程度が今までと違ったんですね。これは凄いと思ってその日のうちにお灸を買って帰り、家でも毎日自分でするようになりました。

2.お灸の効果を最大限に実感するには「ツボ」が重要

「ツボ」って何だかご存知ですか?
押すと痛いところ、というイメージが強いかと思います。押す場所によっては確かに痛いですね。
ツボとは簡単に言うと人の体を動かしているエネルギーの通り道がたくさん集まっているところです。
難しい言葉で「経穴(けいけつ)」と言います。全身にツボが300か所以上もあるというから驚きです。
ツボを刺激することで神経や臓器が刺激され気になる症状を抑えていくというものです。
働きが落ちている臓器や神経に対応するツボを押すと強い痛みを感じることが多いです。

2-1.知っておくと便利なツボ

健康や美容に良い、ぜひ知っておきたいツボをいくつか厳選しました。お灸を自宅でするときはぜひツボを意識してやってみてくださいね。

●合谷(ごうこく):肩こりや頭痛に良いツボ

合谷は人差し指と親指の間にあるツボです。骨と骨の間にあり谷のようになっているので合谷と呼ばれています。「万能のツボ」とも呼ばれている合谷はツボを押したときの刺激が脳に伝わりやすく、肩こりや頭痛、目の疲れに良いツボです。上半身に起こる痛みのほとんどが合谷を押すことで和らぐと言われています。

●懸鐘(けんしょう):冷えに良いツボ

足の外側、くるぶしのとがっている場所から指4本分上のところにあります。骨髄とつながりのあるツボです。冷えや足のだるさに良いと言われています。

●天枢(てんすう):便秘に良いツボ

おへそから指3本分くらいのところに左右対象にあります。ゆっくりと息を吐きながら押しましょう。片方ずつではなく、左右両方のツボを同時に押してくださいね。便秘による吹き出物やお腹のハリが気になる方はぜひこちらのツボを押してみましょう。

●腰痛点(ようつうてん):腰痛に良いツボ

いかにも腰痛に聞きそうな名前のツボですね。人差し指と中指とつながっている骨の真ん中あたり(右の青マル)、薬指と小指とつながっている骨の真ん中あたり(左の青マル)の2か所あります。2つのうち押してみて痛い方があなたに合うツボです。20代を迎えると多くの方が感じ始める腰痛。腰痛でお悩みの方は多いのでは?腰の痛みにはこの腰痛点を刺激しましょう。

●湧泉(ゆうせん):足底筋膜を緩めるツボ

私が足底筋膜炎の治療でお灸をしていたのが湧泉です。足の指をギュっと曲げたときにできる「人」の字に似たシワの間にあります。ここを刺激すると凝り固まった足底筋膜をほぐされて痛みが楽になります。ちなみに湧泉はダイエットにも良いそうですよ。

3.市販で手軽に買えるお灸

残念ながら300個以上もあるツボの情報をここですべて紹介することはできないのですが、気になるツボが1つくらい見つかったのではないでしょうか。次は市販で買えるお灸の紹介をしていきますね。

★ 3-1.せんねん灸オフ ソフトきゅう 竹生島

せんねん灸オフ ソフト灸 竹生島 70点入り

温熱レベル ★★☆☆☆

市販のお灸と言えば「せんねん灸」が高いシェアを誇っていますね。いくつか種類のあるせんねん灸の中でもおだやかな温熱なのが特徴です。お灸って熱いんじゃないの?ヤケドしそうで怖いなって方はこのソフトきゅう竹生島から試してみてはいかがでしょうか。

3-2.せんねん灸オフ レギュラーきゅう 伊吹

せんねん灸 オフ レギュラー灸 伊吹 80点入

温熱レベル ★★★☆☆

せんねん灸の中でも一番使っている方が多いのがこちら。緑色の箱のせんねん灸、竹生島よりも一段階だけ温熱レベルが上のものです。お店でせんねん灸を買われる方の多くがこの赤い箱のせんねん灸を選ばれている印象です。

3-3.せんねん灸 オフ しょうが灸 八景

せんねん灸 オフ しょうが灸 八景 70点入

温熱レベル ★★★★☆

温熱レベルがさらに上がりましたね。「しょうが灸」と名前にある通り、しょうがも含まれています。もぐさにしょうがを混ぜてあるとのこと。しょうがの力によってより血行を良くする働きを高めたものですね。他のせんねん灸じゃ熱さが物たりない!という方におすすめです。

3-4.せんねん灸太陽 火を使わないお灸 12コ入

せんねん灸太陽 火を使わないお灸 12個入

火を使うのは怖い、という方向けに「火を使わないお灸」もありますよ。商品を包装から取り出してホッカイロのようにペタっと貼るだけです。しばらくすると、じんわりと温かくなってきますよ。温度もまさにホッカイロのような具合で、「熱い」ではなく「温かい」感じですね。お灸初心者の方にも使いやすいです。

 

4.お灸の正しい使い方

市販のお灸を使えば誰でも簡単にお灸ができます。ほとんどのお灸がシールのように貼って使えるものです。あとは火をつけるだけ。
使い方は非常に簡単です。しかし、使い方を間違えるとヤケドをしたり、あまり効果がみられなかったりすることも。お灸の正しい使い方をここでマスターしましょう。

4-1.お灸は熱いほど効く?

熱い方がなんだか効く気がしますが、そうではないんですね。なので自分に合った温熱のお灸を使うのが一番良いです。ツボによっては同じ温熱レベルのお灸でも「あんまり熱くないな」と感じることもあれば「熱すぎる!」と感じることもあります。熱すぎる場合はヤケドしてしまう可能性があるので心地よい熱さのお灸を選んで使いましょう。

4-2.お灸でヤケドしませんか?

絶対にヤケドしないとは言い切れません。肌の状態や体の状態でヤケドのリスクは変わるものです。我慢できないほど熱いと感じた場合は我慢せずにお灸を取ってくださいね。素手で触るととても熱いので、ピンセットなどを使うと取りやすいですよ。以前、素手で熱々のお灸を取ろうとしたら痛い目を見ましたので皆様、ご注意ください。ちなみに皮膚が濡れた状態でお灸をすると水ぶくれができやすいので必ず乾いた状態で使ってくださいね。

4-3.お灸は毎日するもの?

そうですね。できれば毎日してもらうのが一番です。1日に1回してもらえればOKです。同じ日に何回もお灸をすると人によっては肌が赤くなることがあるので1日1回をおすすめしています。が、絶対に1回じゃないとダメというわけではないので肌の状態を見ながら2回、3回とやってもらっても構いません。

4-4.お灸はどのタイミングで取ればいいの?

お灸をツボに貼って火をつけ、それからどれくらいの時間が経ったら取っても良いのかという質問ですね。取るタイミングは簡単です。熱さをまったく感じなくなったら取りましょう。時間にして5分ほどです。5分ほどすると手で触ってもまったく熱さを感じないくらいに熱が落ち着きます。

4-5.お灸を使っちゃいけない場所ってある?

絶対に使ってはいけないのが顔です。頭に使いたい場合は専用のお灸があるのでそちらを使ってください。間違っても普通のお灸は使っちゃダメです。(髪の毛に火がつく危険性があるからですね。)それから湿疹や赤みがあるところも使わないようにしてください。皮膚が敏感になっているのでお灸によって肌にダメージを与えてしまうことがあります。

5.まとめ

お灸は自分の体を自分でケアできる画期的な方法です。私は足の裏の痛みにもダイエットにも良い湧泉のツボが気に入っていてここに良くお灸を置いています。じんわり温かくて癒やされます。みなさんもお気に入りのツボをぜひ見つけてくださいね。

こちらの記事で紹介したツボ以外にもいろいろ知りたいという方はツボの情報を分かりやすくまとめた本もあるみたいですよ。ちょっと覗いてみても楽しいかもしれません。お灸を正しく使って健康も美容も今よりレベルアップさせてみましょう。私は今からさっそくお灸をしてきます。

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三雲 理麻

大手チェーンドラッグ・調剤薬局に勤務経験があり、市販薬にも医療用医薬品にも精通。また、薬剤師以外にも「漢字好き」が高じて漢字検定準一級資格も取得。「 専門分野の難しい内容を分かりやすく!」がモットーで日々情報収集を怠らない。医薬品・健康食品・化粧品の配合成分の説明ならお任せ下さい!