花粉症の市販薬で最も人気があるのがアレグラFXです。医師の処方箋がなくてもドラッグストアで手軽に買うことができ、花粉が飛散を始めたタイミングに合わせて服用することができるので便利です。いちいち病院に行ったり薬剤師の指導を受ける必要がないのは楽チンですが、薬剤ですので特徴と副作用等の知識をつけて適切な摂取をする必要があります。
アレグラFXは第2世代の抗ヒスタミン薬
アレグラFXは抗ヒスタミン剤です。花粉が体内に入ってきた際に通常生成されるのがヒスタミンですが、この生成を抑える働きがあります。
花粉が入ってくると血中のリンパ球体による指示で脂肪細胞の表面にIgE抗体が作られます。このIgE抗体は花粉が再度侵入してくるとヒスタミンを分泌します。ヒスタミン自体は人体の免疫に関わる重要な役割を持っているのですが、花粉は人体に入ってくる量が膨大なため、分泌されるヒスタミンの量も膨大になります。大量のヒスタミンが分泌されると鼻水やくしゃみ、涙などのアレルギー反応が出ます。症状の規模が大きいのが花粉症です。
ですのでアレグラFXに代表される抗ヒスタミン剤は、花粉症自体を治療するというよりは体が通常分泌しているヒスタミンを一時的に抑えるという方法論と言えます。
アレグラFXを服用する5つのメリット
アレグラFXを服用するメリットは大きく以下の5つです。
・1日2回で24時間しっかり効く
・眠くなりにくい
・集中力が低下しにくい
・口が乾きにくい
・空腹時にも飲める
この中で「眠くなりにくい」「集中力が低下しにくい」のはアレグラFXの人気の大きな理由です。これまでの花粉症薬は抗ヒスタミン成分が脳に作用するため、眠くなったり集中力を下げたりという副作用がありました。アレグラFXももちろん抗ヒスタミン薬ですが、脳内に成分が入りにくい構造になっています。
またこれまでの花粉症薬は副交感神経遮断薬(抗コリン薬)が配合されており、口が乾きやすいという副作用もありました。アレグラFXではこれも含まれておらず、唾液の分泌量はアレグラFXを服用しても変わりません。
アレグラFXに副作用はあるのか
アレグラFXはそもそも副作用が少ない薬として人気があります。アレグラFX登場以前はトリルダン錠が花粉症薬としてメジャーな薬剤でしたが、心臓病への悪影響が発覚し1998年に発売中止になりました。その後安全な花粉症薬ということで、まずは「眠気が少ない」ということが話題になりました。
しかし、アレグラFXも抗ヒスタミン薬ですので、抗ヒスタミン薬としての副作用が全くないわけではありません。眠気は起こらないのではなく起こりにくいのです。
アレグラFXに眠気が起こりにくい理由は、アレグラFXの抗ヒスタミン成分の脂溶性の低さにあります。溶けにくいため脳にまで行き渡らないのです。しかし全く溶けないわけではなく一定量は脳にも届くので、アレグラFXを摂取しない状態に比べたら当然眠気はあります。とは言え、多くの人ではあまり気にならないレベルです。
眠気の感じ方には個人差がありますので、アレグラFXでも眠くなるという人はいます。車の運転がある場合の摂取には気をつけたほうが無難です。
また抗ヒスタミン薬を服用し続けると太る可能性があります。これはかなり個人差がありますが、食欲が増進し、脂肪の燃焼が抑えられてしまう働きがあるのです。長期にわたって常用を続ける場合には注意が必要です。
グレープフルーツジュースと胃腸薬には注意
アレグラFXに代表される抗ヒスタミン薬を服用する場合、グレープフルーツジュースと胃腸薬には注意しましょう。
グレープフルーツに関しては薬全般でよくない飲み合わせと言われることが多いです。これはグレープフルーツの成分が薬剤の代謝を妨げるためです。つまり、せっかく飲んでも効きが悪くなります。
また胃腸薬は含まれている成分が抗ヒスタミン剤と被っている部分があり、一緒に服用すると抗ヒスタミン成分を取りすぎた状態になる場合があります。具体的には唾液の分泌量が少なくなり口が乾きやすくなるのです。アレグラFXの場合はそもそも口は乾きにくいですが、胃腸薬を一緒に飲んでしまうとメリットが消えてしまう可能性があります。
アレグラFX以外の花粉症市販薬
アレグラFX以外の花粉症市販薬で人気なのは以下2点です。
・クラリチンEX
・アレジオン20
クラリチンEXは薬剤師から店頭で説明を受ける必要があります。両方ともドラッグストアでの購入が可能です。花粉症役としての効果は高く人気がありますが、眠気などの副作用はアレグラFXの方が低いようです。個人差もあるので、まずはアレグラFXを試してみて合わない場合はこの2つに進むのが良いでしょう。
花粉症に悩んだらまずはアレグラFX!
アレグラFXは花粉症薬の中で副作用が非常に少ないということで人気があります。花粉症薬購入のファーストチョイスとしておすすめです。
アレグラFXのジェネリック医薬品
最近では、アレグラFXの成分と同一処方でお買い得なお薬も発売されています。福薬がおすすめするのは、上記のフェキソフェナジン錠αです。
小粒で飲みやすく、しかもお値段もリーズナブル!
是非、一度、お試しくださいね。
次田 恵子
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