眠らなきゃいけないのに寝付けない、ベッドに入ってからもう何時間も経っているのに眠気が来ない。もしかしたらそれ、不眠症かも?寝たいのに寝られないのってきついですよね。何でこんなに眠くならないの?って不思議に思ってしまいます。市販薬にも不眠症に使えるお薬があるのですが、実は不眠症の種類によっては市販薬で改善できない場合も。どのような不眠症なら市販薬で対応できるのか、また不眠症に使える市販薬にはどういうものがあるのかをご説明していきます。
1不眠症はなぜ起こる?不眠の原因
不眠症は睡眠障害の1つですね。寝つきが悪い、途中で目が覚めてしまう、睡眠時間は確保できているけど、しっかり眠った気がしないなどの症状が現れます。不眠症で悩まれている方は意外と多く、日本人の5人に1人が不眠症であるとい言われています。思っていたよりも多いんですね。しかしこの不眠症、なぜ起こってしまうのでしょうか。
1-1.原因その①精神的ストレス
精神的なストレスは眠りと非常に関連が高いと言われています。イライラすることが重なったり、不安に思うことがたくさんあったりして眠れなくなった経験はありませんか?ストレスがかかると精神的負担がかかるために不眠症になりやすくなります。
1-2.原因その②身体的ストレス
身体的ストレスとは例えば、喘息や風邪、ケガなどですね。咳が止まらなくて寝られない、風邪で鼻水が止まらない、ケガをしていて体が痛い、などです。私がインフルエンザで40℃の熱を出したときは確かに体がしんどくてなかなか寝られなかった経験があります。
1-3.原因その③体内時計の乱れ
夜更かしたり、夜勤のお仕事をしたりすると睡眠サイクルが一気にずれますよね。夜遅くまで起きてお昼過ぎまで寝ているような昼夜逆転の生活を送っている人も体内時計が乱れています。そんな体内時計が乱れている方がある日突然、今日は22時に寝ようなんて思っても体がついていけずになかなか寝付けません。
1.4原因その④お薬の副作用
お薬で不眠症になってしまうこともあるんです。例えば眠気覚ましのカフェインの錠剤や、うつ病の薬、ステロイド剤の服用によって不眠の症状が出る場合があります。うつ病の薬やステロイド剤は自己判断で勝手に服用を止めることができないので、あまりに不眠の症状が気になるときはかかりつけの医師に相談する必要があります。
2.不眠症にはどんな種類がある?市販薬で対応できる不眠症とは?
不眠症は大きく3つの種類に分けることができます。種類によっては市販薬で対応できないものもあるので、ご自身がどのタイプに当てはまるのか確認しておきましょう。
2-1.不眠症の種類
- 入眠困難
- 中途覚醒
- 早朝覚醒
入眠困難は分かりやすく言い換えると寝つきが悪い、ということです。ベッドに入って何時間も経つのに眠くならないような場合は入眠困難と言えるでしょう。中途覚醒は寝ている途中で何度も目が覚めてしまう症状のことです。途中で目が覚めてしまうと寝た気にならないので疲れが思うように取れません。最後の早朝覚醒は起きようと思っていた時間の何時間も前に起きてしまうような症状を言います。長い時間眠れなくなってしまうんですね。
2-2.市販薬で対応できる不眠症はどれ?
入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒のうち市販薬で対応できる不眠症は1つしありません。最初の入眠障害、これだけが市販のお薬で対応できます。
市販の不眠症のお薬は「睡眠改善薬」と言われているように寝つきをサポートしてあげるお薬なのです。途中で目が覚めるのを抑えたり、予定よりも何時間も早く起きてしまったりすることを防いであげる効果はありません。病院で貰えるいわゆる睡眠薬とは少し働き方が違うのです。中途覚醒や早朝覚醒で悩まれている方は市販のお薬を使わずに、病院で専用のお薬を処方して貰った方が効果を実感しやすいですよ。
3.不眠におすすめの市販薬
不眠症に使える市販のお薬は睡眠改善薬、それから漢方薬とがあります。ここでは市販で買える代表的なお薬の紹介をしていきますね。どのお薬がいいのかなと悩まれている方はぜひ参考にしてみてください。
3-1.ドリエル 6錠
【第(2)類医薬品】ドリエル(6錠)[ゆうパケット・送料無料]
- ドリエルの成分(2錠中)
・ジフェンヒドラミン塩酸塩 50mg
- ドリエルの特徴
市販の睡眠改善薬の中でもかなり認知度が高いと言っても過言ではないのがこのドリエルですね。指名で購入される方がとても多いです。ドリエルを飲むと眠くなるのは、実は風邪薬を飲んで眠くなるのと原理はまったく同じです。主成分のジフェンヒドラミン塩酸塩が人を覚醒させる働きのあるヒスタミンをブロックするので眠くなるんですね。
ちなみに、他の睡眠改善薬であるネオデイやグ・スリーPもドリエルとまったく同じジフェンヒドラミン塩酸塩が配合されています。つまりどれも効果は変わらないということ。ドリエル、ネオデイ、グ・スリーPのどれにしようか迷っている方は3つとも同じ成分が入っているのでお値段の安いものや好きなメーカーで選んでしまって良いかと思います。
3-3.ドリエルEX
【第(2)類医薬品】ドリエルEX(6cap)[ゆうパケット・送料無料]
- ドリエルEXの成分(1カプセル中)
・ジフェンヒドラミン塩酸塩 50mg
- ドリエルEXの特徴
あれ?さっき紹介したドリエルと何が違うの?って思いますよね。ドリエルEXには主成分であるジフェンヒドラミン塩酸塩の他に、寝つきを良くするラベンダーのアロマを配合してあるんです。普通のドリエルは1回に2錠飲まないといけませんが、このドリエルEXは1回に1カプセルだけでOKです。よりリラックスして眠りたい方はアロマ入りのドリエルEXも良いかもしれませんね。
3-3.ウット鎮静剤
【第(2)類医薬品】ウット鎮静剤(12錠)[ゆうパケット・送料無料]
- ウット鎮静剤の成分(3錠中)
・ブロモバレリル尿素 250mg
・アリルイソプロピルアセチル尿素 150mg
・塩酸ジフェンヒドラミン 25mg
- ウット鎮静剤の特徴
ウットはドリエルのような睡眠改善薬とは違って鎮静剤と呼ばれている医薬品です。ストレスによってイライラし高ぶっている状態の神経を鎮めてあげるお薬ですね。ウットにはドリエルと同じ成分である塩酸ジフェンヒドラミンも入っているので精神的ストレスの影響で不眠の症状が出ている方におすすめです。
ただし、ウットに配合されているブロモバレリル尿素という成分は依存性のある成分であるため、長期の服用はおすすめできません。またナロンエースのように他にブロモバレリル尿素が入っているお薬を飲まれている方はウットを服用できないので注意してください。思わぬ副作用が出てしまう可能性があります。
3-4.抑肝散加陳皮半夏 エキス細粒
【第2類医薬品】松浦漢方 抑肝散加陳皮半夏 エキス細粒 48包【宅配便・送料無料】
- 抑肝散加陳皮半夏の成分(3包中)
・トウキ 1.5g
・サイコ 1.0g
・チュウトウコウ 1.5g
・カンゾウ 0.75g
・センキョウ 1.5g
・チンピ 1.5g
・ビャクジュツ 2.0g
・ハンゲ 2.5g
・ブクリョウ 2.0g
- 抑肝散加陳皮半夏の特徴
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんちんぴはんげ)はイライラして神経が高ぶりやすい方で不眠症の症状が出ている方におすすめの漢方薬です。自律神経の働きを調節しながらストレスによる体への影響を取り除いてくれます。怒りやすい、イライラしやすい方に向いています。
3-5.柴胡加竜骨牡蛎湯
【第2類医薬品】ツムラ 柴胡加竜骨牡蠣湯エキス顆粒 24包[宅配便・送料無料]
- 柴胡加竜骨牡蛎湯の成分(2包中)
・日局サイコ 2.5g
・日局タイソウ 1.25g
・日局ハンゲ 2.0g
・日局ニンジン 1.25g
・日局ケイヒ 1.5g
・日局ボレイ 1.25g
・日局ブクリョウ 1.5g
・日局リュウコツ 1.25g
・日局オウゴン 1.25g
・日局ショウキョウ 0.5g
- 柴胡加竜骨牡蛎湯の特徴
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)は一時期、私も飲んでいた時期がありましたね。すぐに不安になってしまう方、イライラしやすい方に向いている漢方薬です。動悸やのぼせがある方にも使えます。体にこもった熱をうまく外に出し、イライラを抑えてながら過剰な神経の働きを抑えてくれます。
4.不眠症のお薬の正しい使い方
ドリエルなどの睡眠改善薬や鎮静剤のウットなどは正しい使い方をしないと副作用が出てしまうことがあります。必ず使い方は守って服用してください。
4-1.風邪薬や鼻炎薬と併用しない
風邪薬や鼻炎薬の中には眠気を引き起こす成分が入っている可能性がとても高いです。睡眠改善薬と同時に風邪薬や鼻炎薬を飲んでしまうと眠気が強く出てしまうことがあります。それだけでなく副作用が起きる可能性も高くなります。酔い止めも同様の理由で睡眠改善薬とは併用できません。
4-2.普段使用しているお薬にブロモバレリル尿素が入っていないか確認
ウットには使用するにあたって注意が必要なブロモバレリル尿素が含まれています。依存性も高く、過剰に服用することでけいれんや幻覚などの副作用が起こることもあるので、普段飲んでいるお薬にブロモバレリル尿素が含まれているものがないか確認しましょう。
4-3.続けて使えるのは3日まで
市販でいつでも買える睡眠改善薬は確かに便利なのですが、連用することは避けてください。長くても使用は3日まで、それでも不眠症が改善されない場合は病院で診てもらうようにしてください。
5.不眠症にならないために普段からできること
お薬に頼らなくて良いようにするためにも、まずは不眠症にならないように予防することが大切です。
・毎日決まった時間に寝る
寝る時間を決めて毎日同じ時間に寝る、これをするだけで意外と不眠症の症状が改善されることが多いですよ。体に睡眠サイクルを覚えこませることで、決まった時間になると眠くなるように体を変えることができます。もちろん、起きる時間も毎日同じ時間に設定してくださいね。
・昼寝をしすぎない
夜になっても眠くならない、と言っている人の中には意外と良くお昼にたっぷり寝ている方がいます。お昼寝をしたらその分、夜に眠くなくなるのは当たり前です。30分~1時間程度のお昼寝であれば良いでしょうが、3時間も4時間も寝てしまうのは避けましょう。
・寝たい時間の1~2時間前に入浴する
夜眠くなるのは体温の変化も関係しています。眠くなるときは体の温度は少し低下しているのです。寝る時間の1~2時間前に入浴することでいったん温まった体が冷め、ちょうど寝るころになる体温が下がります。体温を一度上げてからまた下げるというのも眠気を催すのに有効な手段なので、寝る時間の1~2時間前に入浴をすることで寝つきが良くできるのです。
6.まとめ
不眠症は単純に睡眠サイクルの乱れでも起きますし、ストレスやケガ、病気などでも起こります。不眠の原因となっている病気がある方はまず、そちらの治療を進めましょう。特に病気でもないのに寝つきが悪いという方は市販薬を試してみるのも有りですね。ドリエルのような睡眠改善薬から、体質に合わせて選ぶ漢方薬などがあります。
市販薬を使うにはいくつか注意事項があるのでそれを必ず守って使ってくださいね。思わぬ副作用が出てしまう可能性があります。生活スタイルにちょっと気を使うだけでも不眠症が改善されることもあるので、普段の生活の改善も忘れずに行ってくださいね。
三雲 理麻
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